はじめに|POPを「書けない人」にこそ読んでほしい
「字が汚い」「センスがない」「苦手だから…」と敬遠されがちなPOP作り。
でも実は、“不器用”なあなたにこそ伝えたいコツがあります。
この記事では、スーパーマーケットの冷凍食品売場を例に、
POP初心者の方向けに作成の手順・使えるツール・配置のコツまでわかりやすく解説します。
POPの役割と冷凍食品売場での重要性
POP(Point of Purchase)は、商品の魅力を無言で伝える最強ツール。
とくに冷凍食品のように説明がしづらい売場では、POPが「買う理由」を伝えるカギになります。
なぜ冷凍食品売場に重要?
• お客様は“時間をかけず”に選ぶ傾向がある
• 売場に立ち止まらせる「仕掛け」が必要
• パッケージだけでは伝わらない魅力を補える
参考リンク
• 食品産業新聞「冷凍食品の売場演出」 → https://www.ssnp.co.jp/news/frozen/
初心者がつまずかないPOP作成5ステップ
ステップ1:伝えたいことを洗い出す
→ まずは紙に書き出してOK。
「どんな特徴があるか?」「どんな言葉で伝えるか?」を箇条書きにします。
ステップ2:情報の優先順位を決める
→ 一番伝えたいことを大きく・目立つ場所に。
「キャッチコピー」>「価格」>「補足説明」の順が基本。
ステップ3:レイアウトを下書きする
→ 下書きを紙で作ってみるだけで仕上がりが全然変わります。
見やすく、読みやすい構成に。
ステップ4:色・文字サイズにメリハリを
→ カラーペン3色程度に抑える(赤・黒・青が基本)
フォントに強弱をつけ、遠くからでも読み取れる構成にします。
ステップ5:清書して貼る
→ 清書はマーカーなどで仕上げ。可能ならラミネート加工もおすすめ。
冷凍コーナーは湿気があるので、耐久性に注意。
手書きPOPのコツと苦手克服の工夫
「字が汚い」「絵が描けない」「何を書いたらいいか分からない」
こんな悩みは、POPを避けてしまう原因になりがちです。
でも、以下のポイントを押さえれば、誰でも実践できます。
苦手な人でもできる書き方のコツ
• 文字は見やすく・大きく書くだけでOK
→ 小さく丁寧に書こうとしなくて大丈夫!遠くからでも読みやすい字を意識。
• 絵が描けなくてもOK
→ 市販のスタンプや、無料のイラスト素材(Canva、POPkit)を使えば簡単に装飾できます。
• 情報を1つに絞る
→ あれもこれも伝えたくなりますが、「時短調理!」や「お弁当に便利!」など、1つに絞ったほうが刺さります。
無料で使えるPOP作成ツール(初心者向け)
「手書きが苦手」「時間がない」という方には、
無料で使えるデジタルツールもおすすめです。
Canva
• ブラウザやスマホで使える無料デザインツール
• テンプレートが豊富で、文字を変えるだけで完成
• 日本語対応・操作が直感的で超初心者向け
• 使用している人が多いのでCanvaの使用方法がネットやSNSで見つけやすい
POPKIT
• POP作成に特化した無料ツール
• 手書き風フォントやイラスト素材が豊富
• 店舗スタッフにも人気
• スマホ1台で簡単に作成できる
PowerPoint / Word
• 社内で共有されているテンプレがあれば活用可能
• 印刷→ラミネートの流れが取りやすい
• 導入している会社が多いため先輩に教わりやすい
よくある失敗例と成功事例
成功事例
「おうちごはん応援!」のPOPで冷凍パスタが売上1.5倍に
→ 「レンジで5分!子育て中のママにも人気」というキャッチで大ヒット。
POPで商品のシーン訴求ができたことがポイントです。
失敗例
情報を詰め込みすぎて読みにくい
→ 「文字が多すぎて読みたくない」「値段が見えない」などで逆効果。
配色がごちゃごちゃ
→ 赤・黄・青・緑などを使いすぎると、視線が散って印象がぼやけます。
バランスが悪い
→文字やイラストが偏っているとバランスが悪くなります。
POPの貼り方と売場で目立たせるコツ
POPは“どこに貼るか”で効果が大きく変わります。
せっかく作ったPOPも、目に入らなければ意味がありません。
売場で効果的に目立たせるには?
• 目線の高さを意識する
→ お客様が自然に視線を向けるのは「腰〜目の高さ」。冷凍ケース上部や扉の中央などがベストポジション。
• 商品に近づけて貼る
→ POPと商品が離れていると、どの商品を紹介しているのかわかりづらくなります。商品にできるだけ近づけましょう。
• 矢印・吹き出しを活用する
→ お客様の視線誘導になります。「コレ!」「人気!」「新登場!」などの吹き出しが有効。
• 目立たせたい商品だけに使う
→ すべての商品にPOPがあると効果が薄れるため、注目させたいものに限定して使うのが鉄則です。
POP作成チェックリスト(コピペ活用OK)
以下のチェックリストを活用して、POP作成の精度を高めましょう!
• 商品名が明確に書かれているか?
• キャッチコピーにメリハリがあるか?
• 読みやすい文字サイズになっているか?
• 色は3色以内に抑えられているか?
• イラストや装飾で視線を引けているか?
• 情報を詰め込みすぎていないか?
• 「お客様目線」で伝えられているか?
※印刷して売場掲示板に貼っておくのもおすすめです!
まとめ|あなたのPOPが売場を変える!
POPは、売場での“無言の販売員”です。
声を出して接客できないかわりに、文字とデザインでお客様に語りかけます。
最初はうまく書けなくても、「伝えたい」気持ちがあれば大丈夫。
あなたが作ったPOPで、誰かが商品を手に取り、購入してくれるかもしれません。
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